税理士 駿河健太郎のblog


所長 税理士・行政書士 駿河健太郎
関東信越税理士会所属 埼玉県行政書士会所属

税理士法人SKYの哲学は”超現場主義”です。
どんなに情報技術が発展しようとも、お客様と顔を合わせて人間的なお付き合いをさせていただくことを基本としています。

また、税理士法人SKYのSKYとは
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の略称です。常にお客様の目的に寄り添ってお役に立つことを目的とした会計事務所です。


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2019年5月29日水曜日

事業者のネットバンキング手数料ー個人の優遇過多

 雑談として
 個人の銀行口座手数料は優遇され過ぎています。

「私のお金を下すのに手数料を取るなんて理解できない!」

 よくある意見です。

でもそれ、前に並んでいた人のお金かもしれませんよね?

 純粋に論理的に言えばあなたがさっき入金したATMから連続取引で引き出したお金ですら、ATM内部でシャッフルされてあなたのお金であるとは限りませんよね?

 「私のお金」なら預け賃を払ってください。
 「私の車」を札幌で駐車場に預けて、旅行先の大阪まで無料で持って来い。何故なら

「私の車」を預けているから!!!
しかも札幌ー大阪間で燃やす事故なんか許さない!!!
できれば古札を新券にしなさい!!!
etc...

というトンデモ理論です。

気になる方は「ATM 維持費」で検索してみてください。

2019年5月28日火曜日

事業者のネットバンキング手数料ー屋号はまだ待て

 個人事業者でも銀行口座名に屋号をつけると、サラリーマンと違って本来の手数料を徴収されます。

 実際は屋号などの体裁と事業はあまり関係ありません。

 これは私が言っていることではありません。

 ポッドキャスト「小山昇の実践経営塾:ラジオNIKKEI」の何年も前の回の放送で、ある塾生の方が出演した時の言葉でした。

 その塾生の方は都心の繁華街で飲食店を営んでおり、昼も夜も行列ができるお店を経営したいましたが、入塾するや否や言われた言葉が
■■■■『宣伝が足りない。もっとチラシをまけ!』■■■■
だったそうです。

 小山先生曰く「お前のことなど誰も知らない」だそうです。

 その言葉の真意は…
 ポッドキャスト「小山昇の実践経営塾:ラジオNIKKEI」
 におまかせするので、気になる方は探してください。

★★★★「お前のことなど誰も知らない」のです!★★★★

 経営経験がなく起業される個人事業者の方は屋号(しかも登記していない)をつけて銀行口座を開いてしまった後に相談に来られるかたが多く見受けられます。

しかし、★★★★「お前のことなど誰も知らない」のです!★★★★。

ビジネスの根幹は信用です。体裁ではありません。
現行法では法人登記の際に同一市町村内での「事業内容」「同一法人名」の縛りは無くなりました。

そのため実存する「○○自動車株式会社」を設立することは理論上可能です。
そのかわりリスクを負います。それは各種法律による様々な損害賠償リスクです。

しかし、実際に訴えられたらお見事な経営手腕と褒めざるを得ません。

なぜなら、★★★★「お前のことなど誰も知らない」★★★★からです!

実は、サラリーマンを主とした個人口座は優遇され過ぎています。
取引先から「この銀行口座では取引出ませんよ~」と言われてから作るべきです。

2019年5月27日月曜日

会社の銀行口座をどこにつくるか-4-(番外編) 手数料最安のネットバンキング

 実は手数料だけなら、最強のネットバンキングがあるんです。

 前回は前半でネットバンキング手数料の割安感について書きました。
 後半はいわゆる借入対応について書きました。

 タイトルにある通り、手数料最安のネットバンキングがあります。

 そのかわり借入等の際に相談に乗ってくれないと思います。

 その金融機関は「ゆうちょ銀行」です。

1.個人でも事業用でも法人でも月額基本利用料無料
2.ネットバンキングならゆうちょ銀行宛送金手数料が月5回まで無料
3.5回を超えてもゆうちょ銀行宛なら手数料は118円(各自調べてください)
4.ファミマのATMがゆうちょ銀行を優遇してくれている(まれにATM自体がゆうちょATMの場合もあり24時間引出手数料無料。それ以外も平日昼間無料などあり。)

とくに個人経営の飲食店の場合、上記の4のゆうちょATMで24時間手数料無料のファミマが近くにあると売上金の預け入れにとても便利なのでおすすめです。

また、屋号をつけて銀行口座を開きたいなら、ゆうちょ銀行をおすすめします。
※ただし、ゆうちょ銀行は開設口座数が一人に一つなので、屋号の際に色々と質問されて解説に至らない場合もあります。法人でも本店近くの郵便局で手続きしないと理由をしつこく聞かれたりします(支店がある、代表者の自宅があるなど)。

2019年5月24日金曜日

会社の銀行口座をどこにつくるか-3- ビジネスモデルの変化

 前々回からの続きです。

 信用金庫に口座を開くべきかの二番目の理由として
・ビジネススタイルの変化が起きているから。
を挙げました。

 今ではネットビジネスやノマドワークなどの言葉もなじみが出てきました。
様々なビジネススタイルやワークスタイルも認知されてきました。
前回は事業性評価のお話しもしました。

 すると、
1.ATMに並ばずにネットバンキングで振り込みたい
2.事務所じゃなくてもVPN環境があれば外出先でも口座管理がしたい
3.資金需要の相談にのって欲しい
などの需要ができることと思います。 

 いずれどこかで個人の金融機関手数料の異常性を書く予定ですが、事業用口座ではそのような優遇はなく、正当な料金を払って利用させていただきます。

 上記の1.2の需要に対してメガバンクは基本料金が月額3千円から2万円以上?で振込手数料は無料なんてありえません。対して信用金庫は月額千からで振込料は無料はありませんがそこそこ安いというのが相場です。

 上記の3の需要に対してはメガバンクは、多分中小企業に事業性評価で向き合ってはもらえません。おそらく預金額5億円未満は人間扱いされないと考えて良いでしょう。その点信用金庫は親身に相談にのってもらえる余地があります。

 上記の3の需要に対して他にも親身になって相談にのってもらえるところがあります。それは日本政策金融公庫(日本公庫)です。
しかし、日本公庫は取引口座を持っていないので他の金融機関経由で貸出・返済業務を行っています。
そのため、個別の資金の状態を把握することができません。

 また、日本公庫は中小企業の6割が赤字経営だという事実から、中小企業に金融支援をすることが国策であるとして活動しています。

 その精神は地域密着型の信用金庫と相性が良いのです。

これが私が信用金庫に口座を作るべきという理由です。

2019年5月23日木曜日

会社の銀行口座をどこにつくるか-2- 担保主義からの脱却

 前回からの続きです。

 前回は信用金庫に口座を開くべきの一番目の理由として
・金融庁から担保主義からの脱却を指示されたから。
を挙げました。

 その意味するところは「担保主義」から「事業性評価」で貸出をしなさいと指示されたいうことです。

 「事業性評価」とは文字通り各行・各支店が事業性がどうなのかを評価して貸しなさいということです。

 同じような文が並んでしまいました。

 別の表現をすると半沢直樹時代の「金融庁検査」が変質して、形式よりは中身重視にしましょうと変わったということです。

 これは、貸出や保全業務を180度転換せよ!というくらい大変なことのようです。なにしろ今まで「事業性評価」なんてしたことがない金融機関が大半なんですから。

 繁華街にあるメガバンクの支店長が町工場に出向いたり、部下を派遣して興味を持ってもらえると思いますか?

 その点、地域密着型の信用金庫は使命感が異なるようなので、事業性を評価する知見はメガバンクより蓄積されているようですし、その知見を活かして自社の経営方針などを理解してもらい易いようです。
※全部が良いとは限りませんし、使命感は良くても財務状況が悪い場合もありますので、注意が必要です。


2019年5月22日水曜日

会社の銀行口座をどこにつくるか?

 受注元から指定がない限り、ズバリ信用金庫に取引口座を開くべきです。

 しかし、あるカテゴリーの経営者はメガバンクに作りたがります。

1.借入や決済用口座を必要とせず、取引も月末に1回2,3社でひっそりと、かつ、従業員管理その他も秘書的な職員と紙ベースで行う、いわゆる昭和な人。

→「受注元」「支払先」「従業員」の口座が同じ銀行であれば、ATMで手数料が節約できるから。

2.経営者としての下積みがない人。(いわゆる脱サラ、サラリーマンの副業、サラリーマンの配偶者の企業など)

→メガバンクを信用しているし、信用されているように見えるから。ほかの金融機関を知らないから。
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大雑把に言うとこんな感じです。

普通の感覚だと思います。
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では、私が異を唱えるのは何故でしょうか?

それは…
1.金融庁から担保主義からの脱却を指示されたから。
2.ビジネススタイルの変化が起きているから。
の2点を想起しているからです。

今回はここまでです。
次回以降に続きます。


2019年5月21日火曜日

電子申告と電子申請

 電子申告と電子申請を勘違いされていた例です。

 とある先生が勇退なされるということで、半年ほど同行して引継ぎをしたことがあります。その間に税務調査が入り幸運なことに社長と3日間一緒にいることができました。

 私:「これからは電子申告にしませんか?」
社長:「当社は数年前から導入し、随分と協力してきたんですよ!」
 私:「???」

 引継ぎでいただいた過去5年分の税務申告書のコピーは書面提出のものでした。

 数年後、訪問時に余裕ができた私が管理棟の壁に掲示してあるPDCAサイクルを見てやっと理解できました。

 その会社は建設業で、常に業務の効率化を図り、かつ、地域でも先端を行っていたのです。実はその間に事業承継も進み、前社長は会長となっていました。

 私:「私が勘違いしていました。」
会長:「なんのこと?うちはいつでも最先端だよ。」

私はもっと視野を拡げなければならないと痛感いたしました。